新作の油彩画一点を出品させていただきます。
私は擬人化された「ウサギのギアス氏と相棒の犬の旅」シリーズを描いています。
「ニューヨークでの旅」、「グランドキャニオンへの旅」、空想上の場所やモノたちとの出会いを描いた「空想博物誌」シリーズ等を発表してきました。
今回出品させていただいた「夢のほとり」という作品は、旅を続ける二人が現実と夢の狭間に佇んでいるシーンです。
灯台はギアス氏たちをどちらかへと誘う案内役でしょうか。彼らはどうするのだろうと想像しながら筆を進めました。
私にとって、旅は未知なるものとの出会いであり、描くという行為もそれに近いものがあります。
絵の中へ未知なる要素を取り入れ、新たなチャレンジを続けると、まず作者である自分がワクワクする。
そのことはきっと鑑賞してくださる方にも伝わると信じています。
コロナ禍が下火になったかと思えば今度は紛争。
落ち着かぬ世相ですが、作品から、少しでも旅をしている気分を味わっていただけたら幸いです。
大正13年の創立以来、数多くの優れた作家を輩出し、現在も才能あふれる作家たちが新たな表現を模索し続けている白日会。
本展では、この歴史ある白日会の会員・準会員・会友の中から選りすぐられた、若手から重鎮までの作品を一堂に展覧いたします。
(案内状より転載)