美術の窓2011年11月号61頁に文章を掲載して頂きました。
アニマルアート特集で、新作の蝙蝠をモチーフにした作品です。
どこか懐かしい感覚 文・原太一
動物をモチーフの一部として、機械や建物など、刺激を受けたものと合成しながらキャンバスに描いている。動物そのものを描きたいのかと問われるとそうではなく、動物を擬人化したり機械化したりして、どこか懐かしい、だけどまだ見たことのない世界を描きたいと思う。
イメージ同士がうまく響き合って作者である僕自身が驚く、そんな瞬間がたまにあるが、そんな時が一番嬉しい。描きたいものが見つからず色々迷っていた時に、一番身近にいた飼っている犬を描いたことがモチーフとしての動物との出会いだった。
たまに人間を描くこともあるが、まだその人となり、というかカラーが出ていない赤ちゃんをモチーフとして使うことが多い。性別、年齢、表情、目線、髪型、服装、人種、誰に似ているとか、色々な意味の縛りから解放されるかもしれない。
チャレンジしたいことを常に探しつつ、描いていきたいと思う。